国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例
令和2年税制改正で、国外中古建物について中古の耐用年数で減価償却した場合で損失が発生した時は、2021年からその損失はないものとされました。
それでは外国税額控除の控除限度額の調整国外所得を計算するうえではその損失はマイナスする必要がなくなったのでしょうか?
答えはYesです。
個人の外国税額控除の控除限度額は、【 ① 所得税の額 × ② 調整国外所得金額 ÷ ③ 所得総額 】により計算されますが、
②、③は「国外不動産所得の損失の金額」を相殺しないで算定するものと解されます。
「国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例(措法41の4の3)」では、「国外不動産所得の損失の金額」は『生じなかったものとみなす』こととされているためです。
結果として外国税額控除の限度額は増えるため、間違いなく適用したいところですね。
投稿者プロフィール
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湘南地区の国際税理士です。藤沢市在住。東京、神奈川を中心に活動しています。トーマツに20年在籍、ニューヨークにも駐在していました。
I am a tax accountant. My name is Tomotaka Kuwata. I have worked for Deloitte Tohmatsu for 20 yeas and seconded to Deloitte New York. My office is in Yokohama. Please feel free to contact me.
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